矯正治療でのトラブルで後悔しないために知っておくべき3つの事

大人の矯正

長崎のすずき矯正歯科 副院長の鈴木智貴です。

矯正治療の流れ

矯正治療をやって本当に良かった、そう思って貰えるように後悔しない治療法を選んで頂きたいと思います。
そのためには治療の各ステップで知っておいた方が良いことがありますのでお伝えします。
その前にまず各ステップの内容を簡単に知って頂きたいと思います。

①初診相談

初めて矯正歯科を受診する時は相談(コンサルティング)に行くことになります、あくまで相談のみです。
初診相談の内容は
・患者さんが何を気にしているのか、どう治してほしいのかを問診する。
・患者さんの治療に対する不安や希望を聞き出す。
・患者さんの実際の噛み合わせやお顔の形を確認する
・問題点と患者さんの希望に沿う解決法をいくつか提示する

簡単ですが上記のようなことを約30分~60分かけて行います。この時はレントゲンなどの詳しい検査結果がない状態でのお話しになりますので、あくまで予想される治療法や装置を説明することになります。ですから、例えば治療法を4つ提示したものの、後日の検査の結果その内1つは実際にはリスクが高すぎて選択肢から外されることがあり得ることをご理解下さい。

(注)初診相談の日に治療を行うことを決定することは通常ありません。もし初診日に契約を強要されるようなことがあれば必ず断って下さい。

②検査

初診相談に行ったクリニックの中で気に入ったクリニックがあれば検査の予約を入れることになります。初診相談の日にそのまま検査の予約をとってもいいですし、後日改めて予約を入れてもかまいません。
検査内容はクリニックや患者さんによって多少違いますが、必ず行う項目はお顔の写真撮影、お口の中(噛み合わせ)の写真撮影、歯列模型をつくるための上下歯列の型どり、頭蓋骨のレントゲン、歯列全体のレントゲンです。

③診断

検査結果を元に詳しい説明を行います。患者さんの希望を叶えるための治療法や装置の種類を決めることになりますが、通常何通りかを提示して、それぞれのメリット、デメリットを説明します。また矯正治療のリスクについてもお話しすることになります。この診断のステップが最も大切です。この時の説明に納得がいかない場合は納得いくまで説明を受けるまで絶対に治療を開始してはいけません。当院では診断時に患者さんの理解が乏しいと判断した場合は後日再度時間をとって説明をやり直すこともあります。早く始めたいとの気持ちもわかりますが、後悔しないためには装置装着まで時間がかかることをご理解下さい。

治療開始から終了、保定へ

実際に矯正装置をつけて治療を開始します。期間は症例や治療方法によって様々です。終了後は矯正装置を外しますが、それで終わりではありません。リテーナーという取り外し式の保定装置に移行します。保定の期間は症例や担当医の考え方にもよりますが、私は最低2年と考えています。

初診相談時の確認すべき10項目

矯正歯科医院に初めて受診する時は期待と不安で緊張してしまっているかもしれません。予め用意しておかないと浮ついてしまって聞きたいことが聞けなかった、結局どんな話だったか理解できなかった、なんてことになることも。そうならないように以下の10項目を確認してから受診されて下さい。

①歯並びのどこが気になっているか、どう治したいのか希望をしっかり伝える

通常、担当医から最初に聞かれると思いますが、もし万が一聞かれなかった場合は、どこが気になってるのか、どう治してほしいのか希望をはっきり言いましょう(例 デコボコが気になる、出っ歯が気になる、咬み合わせが気になる、口元の突出が気になる、口が閉まりにくい、この歯並びで将来的に困らないか?等)。患者さんが最終的に何を希望しているかによって治療方針が変わってきます。矯正歯科のトラブルに関するメール相談の中に、矯正歯科医の治療方針と患者さんの希望が全く一致していないと思われるケースがあります。明らかなコミュニケーション不足です。担当医が初めに問診すべきなのですが、稀にこういうトラブルもありますので気を付けて下さい。

②歯並びの原因と治療法を聞く

たとえば出っ歯で口元が突出していて、口が閉じにくいのを治したいとしますね?一見同じように思える出っ歯も1)ただ単に上の前歯が外側に倒れている場合もあれば、2)上の前歯が外側に飛び出ているだけでなく、上下の顎の骨の位置自体がズレている場合、3)さらには上の前歯の位置は全く問題なく、下顎が大きく後ろに後退していることもあるわけです。それぞれ治療法が変わってきますので、まずは現状を説明してもらいましょう。(注)このポイントは診断時により詳しく説明があるはずです。

③考えられる治療法のメリット、デメリット、リスクを聞く

症例によっては治療法が1つしかない場合も稀にありますが、大抵いくつかの治療法が存在します。たとえば僅かなデコボコとちょっと出っ歯気味なのが気になっているとしますね?その場合、1)非抜歯(歯を抜かない治療法)で治すことも考えられますし、2)上の歯2本だけ抜歯して治す方法、3)上下4本抜歯して治す方法もあります。さらに歯の大きさによっては4)上の歯2本、下の前歯1本抜歯して治す場合もあるんです。

どの治療法をとるかによって結果が大きく違ってきます。どれがいいという問題ではなく、それぞれの治療法によって利点と欠点があるのです。たとえば非抜歯で治すと口元は引っ込まないが治療期間は短い。4本抜歯だと口元は大きく引っ込みますが、治療期間が長くなることがある等です。また治療法によって使える矯正装置が変わることもありますので、それぞれの治療法で使用できる矯正装置の種類についても軽く聞いておきましょう。

さらにそれぞれの治療法によってリスクが違ってきます。このリスクついては検査結果がないとなかなかお話しできないことが多いと思いますが、矯正治療は医療行為である以上、リスクが全くないという治療は存在しません。リスクの高低があるだけです。ですからどのようなリスクがあるのか担当医に質問して下さい。

④きちんと質問に答えてくれる医院なのか?

ポイント3まで説明を受けるといくつか疑問点や心配な点がでてくると思います。ちょっとでも疑問点があれば、すぐに質問すべきです。その際、納得のいく説明をしてもらえるかどうかは非常に重要です。さらっと流されたり、頓珍漢な答えが返ってきて自分の聞きたいことが全く聞けなければ他の矯正歯科も検討した方がいいと思います。人によっては何度も質問するのは気が引けるという方もいるでしょう。気持ちはわかるのですが、少し勇気を出して質問することがトラブルを回避することにつながります。後から後悔しても遅いのです。

⑤実際の症例を見せてもらいましょう

矯正歯科に限らず歯科では全く同じ症例というのは存在しませんが、似たような症例はいくつもあるものです。ポイント3で治療法を何パターンか説明してもらいましょうとお話ししましたが、自分と同じような症例でそれぞれのパターンで治療した症例を見せてもらいましょう。個人情報の問題があるので、口腔内の情報しか見せて貰えない症例が多いと思いますが、かなりイメージができると思います。

裏話になりますが、私は自分の患者さんが転勤などで転医しなければいけない時に転医先を紹介する時にホームページを参考にすることがあります。勿論、転居先に信頼できる知り合いの先生がいればその先生を紹介しますが、患者さんの転居先に信頼できる知り合いの先生のいない場合は、候補の矯正専門医院のホームページで担当医の経歴と症例を確認して紹介します。

⑥転勤などに対応しているか?

矯正治療は長期にわたるものです。今は引っ越しの予定がないとしても治療終了まで絶対に転居の可能性がない方はあまりいませんよね?ですから、治療開始前に転居した場合にはどうなるかもしっかり確認すべきです。転居先の専門医を紹介してもらえるのか、転医時の資料はしっかり作製してもらえるのか、治療費の払い戻しはどうなっているのか等はしっかり確認して下さい。特に費用の払い戻しに関しては消費者庁への苦情がとても多いそうです。矯正専門歯科医院の場合は払い戻しもきちんと対応している医院が多いと思いますが、一般歯科医院で外部から矯正専門医を派遣してもらっている場合は払い戻しが難しいことも多いようです。日本臨床矯正医会の会員であれば、学会で払い戻しのルールがあるので安心です。

⑦歯科医院が突然閉院した場合はどうなるのか?

治療途中で担当医が死亡して突然閉院することもないとは言えませんよね?縁起でもない話なのですが、以前、千葉の医療法人社団和洸会が突然休診し矯正治療中の患者さんが宙に浮き<はれの日問題>と類似していると話題になっていましたので一応書きました。

ごく稀に一般歯科医院に派遣されている矯正担当医が引継ぎもなく突然やめてしまって大騒ぎになることがありますが、これは本当に稀だと思います。少なくとも日本矯正歯科学会の認定医であればこのような倫理にもとる行為をした場合、学会から懲罰動議にかけられると思いますので絶対ないと信じたい。

しかし、突然死亡というのは絶対ないとはいえません。当院の場合矯正歯科医が2名いますので、2人同時に突然死というのはあまり考えられませんが、絶対ないとは言えませんよね?縁起でもないですが。こんな時にも日本臨床矯正歯科医会は頼りになります。会員が突然死などにより診療できなくなった場合は、患者さんの治療終了まで、会員の相互援助により患者さんに迷惑がかからないシステムになっています。本当にこの日本臨床矯正医会は頼りになります。会費がべらぼうに高いだけのことはあります。

⑧治療費について

矯正歯科は外科的矯正治療のような保険適応の症例以外は自費になります。まず保険診療になるのか、自費診療になるのか確認して下さい。自費の場合は各々のクリニックで治療費が違ってきます。多くのクリニックでは、検査料、診断料、本体部分、保定装置料金、月々の調整料金に別れていることが多いのですが、おおよそ治療終了までに(保定装置料金まで含めて)どの程度費用がかかるのか聞きましょう。また分割払いが可能か否かも聞いておいた方がいいでしょう。

⑨通院可能か?

矯正治療中は概ね月に一度の通院が必要です。毎月通院可能か否か、自分が通院可能な時間帯に予約が取れそうかどうか聞いておくべきです。矯正専門医院であれば週5日程度診療しているでしょうからあまり問題にならないかもしれませんが、一般歯科医院で矯正治療をする場合は外部の先生が担当することが多いため、月に1日か2日しか矯正診療日がないことも多いのです。矯正診療日に通院可能なのかどうか確認しましょう。また、今現在は通院可能でも仕事の関係などで途中で矯正診療日に通院できなくなる可能性がないかよく考えましょう。

⑩矯正担当医やスタッフとの相性はいいか?

最後になりますが、矯正治療は期間が長いため担当医やスタッフとの相性は意外に重要です。どんなに技術的に優れている先生でも相性が悪いと通院が苦痛になってきます。また聞きたいこと、疑問点があっても気軽に聞ける雰囲気でないと、徐々に不満や不信感が募ってきてしまいます。治療内容・結果に不信感を抱いて転医を希望され来院される患者さんは多いのですが、なかには治療自体には全く不満はないにもかかわらず、転医を希望される患者さんもいらっしゃいます。人間同士の相性ですから、どんなに優秀で人柄も良い先生でも何となく合わないと感じる人も必ずいるはずです。人間関係のトラブルはリカバリーが難しく、後悔しないように初めに確かめておきたい事柄です。気軽にいろんな質問が出来そうな雰囲気かどうか見極めることはとても重要ですよ。

診断時に確認すべき3項目

そもそも診断って何を聞くの?

診断時には検査結果がすべて出そろった状態でのお話しですから、初診相談時とより詳しいお話しをすることになります。

診断時は主に不正咬合の原因と不正咬合を治すための治療法について詳しく納得がいくまで聞いて下さい。初診相談時に確認しておくべき事の中でも少しふれましたが、特に複数の治療法が提示された場合のそれぞれの治療法の利点、欠点、リスクについては検査結果をもとにした担当医の見解を理解できるまで聞いて下さい。

言葉だけではわかりにくいと思いますので、私の実際の症例をもとに説明していきます。あなたも実際診断で説明を受けていると思ってシュミレーションしてみて下さい。

ちょっと専門的で難しいかもしれません。また、文章で説明するため実際に口頭でお話しする時よりはかなりわかりにくいとは思いますが、できるだけわかりやすく説明しますね。

検査結果の説明

<骨格について>
上顎骨に対して下顎骨が骨格的に後方にズレている上顎前突症例(出っ歯)です。

<咬み合わせについて>
奥歯の噛み合わせも上顎の歯列に対して下顎の歯列は5.5mm程後ろにズレています。また上顎の前歯に軽度のデコボコがあります。

<前歯の傾斜と前歯を支える骨について>
上顎の前歯は著しく唇側(前側)に倒れていて、周囲の骨(歯槽骨)がやや薄い。
下顎前歯も僅かに唇側傾斜(前側に倒れている)しているが、周囲の骨の厚みは薄くはない。

<奥歯の後方への移動可能距離>
上顎の奥歯は3.0mm程度、下顎の奥歯は1.5mm程度後方に移動できると予想される。

<口元の評価>
口元は理想的な状態より軽度~中程度に突出している。また、上唇が反っている。上下唇(特に上唇)を後方に引っ込める必要がある。

治療方針

この症例では2つの治療方針を説明しました。先生によっては上顎の奥歯を後方移動して非抜歯での治療法を提示する先生もいるかとは思いますが、この症例では上顎の奥歯の後方移動は3.0mmが限界なので、非抜歯では出っ歯が完全には治らないと判断してこの治療法は除外しています。

治療法A

上下左右小臼歯(犬歯と奥歯の間の歯で上下左右、各2本づつあります)を各1本づつ、計4本抜歯して並べる。

<メリット>
①口元を大きく引っ込めることができる。
②上下前歯の角度を理想的な角度にできるため、将来的な安定性が見込まれる。
<デメリット>
①治療法Bに比べて抜歯する歯が多くなる。
②治療法Bに比べて治療期間が長くなる可能性が高い。
<リスク>
①治療法Bに比べて上顎前歯の移動量が大きく、上顎前歯の裏側の骨もやや薄いことから、上顎前歯の歯根吸収(矯正治療で最も一般的なリスクで、歯の根っ子が溶けて短くなることがあります)のリスクが少し高くなることが考えられます。

治療法B

上顎左右小臼歯各1本、計2本抜歯して並べる。

<メリット>
①抜歯する歯の本数が治療法Aより少ない。
②治療期間が治療法Aより短い。
<デメリット>
①治療法Aよりは口元を大きく下げられない。ただし、この症例の場合は十分と思われる。
②下顎前歯の角度を大きく改善できないため、治療法Aよりは長期安定性に劣る可能性がある。ただし、この症例の場合は大きな問題は無いと思われる。
<リスク>
①ごく僅かながら下顎前歯の歯肉退縮(これは特に大人の矯正治療で多いリスクで、歯肉が痩せて歯が長く見える)のリスクがあると思われる。

この説明読んで完全に理解できました?できませんよね?実際の診断時にはもっとわかりやすい言葉で説明しますが、それでも一度で理解するのは困難だと思います。ですから理解できるまで、何度も質問する必要があるんです。何度も聞き直すなんて失礼に当たらないか?担当医とトラブルにならないか?と心配になるかもしれませんが、大丈夫です。矯正歯科医としては患者さんが良く理解していないことを知らずにスタートして、後になってこんなつもりではなかったと後悔される方がずっと嫌なものです。ここは矯正治療でのトラブルで後悔しないために一番大事なポイントです。

装置の破損などのトラブルへの対応

矯正治療にトラブルはつきものです。装置が壊れた、ワイヤーが刺さって痛い、調整後に歯が痛くなった等々・・・・。
特に治療の初期にはトラブルが頻発するものです。その時すぐに対応してもらえるのか?費用がかかるのか?など予め聞いておいたほうがいいでしょう。

矯正治療で心配な事を聞いておく

身近に矯正治療を経験したことがある人以外は矯正歯科は未知の世界。実際に治療を始めるまでは何がなんだかわからないかもしれません。でもネットなどで<矯正は痛い>とかよくみますよね?痛みは個人差がありますが、どのくらい痛いのか?とか、痛いときはどうしたらいいのか?など心配はことは何でも事前に聞いておく事をお勧めします。

確認の文書をもらうこと

メール相談で他院で矯正治療中の患者さんからの相談でよくあるのが、言った言わないの問題です。

<抜歯しなくても口元が下がると言われて矯正治療を開始したが、口元が下がらないので、担当医に相談したらそんな説明はしていないと言われえた>

<アライナー治療を選択したが、治らないので通常のワイヤー矯正に途中で変更したが、別途費用を請求された>

<転勤で通えなくなったので、転勤先での引き継ぎを頼んだが、治療費は全く返せないと言われ、引っ越し先でも初めから費用がかかり、二重払いで困っている>

こういう感じの相談は非常に多いのですが、治療を始める前にどういう説明をされましたか?それについて文書はないですか?と尋ねると、文書はもらっていません。という回答が非常に多いんです。文書になっていないと水掛け論になってしまい解決が非常に難しくなってしまいますので、是非診断時の文書を作製してもらう事をお勧めします。特に前回お話しした、各治療法のメリット、デメリット、リスクについてと、途中で装置が変更になった時の治療費については是非文書を作製してもらって下さい。こんな簡単なことでトラブルを回避できて嫌な思いをしなくて済むのです。

P.S.
ちなみに私の場合は診断時に手書きで治療法に関することなどを診断用紙に書くのですが、そのコピーを患者さんにお渡しし、原本をカルテに入れています。記憶違い、勘違いが防げるので担当医、患者さん双方の利益になると思います。

矯正治療中のトラブルを回避する方法

当院では無料のメール相談を行っていますが、毎年必ず矯正治療に関するトラブルの相談があります。長崎県内だけでなく他県からのご相談も多く、遠方の矯正歯科にもメール相談されるくらい悩んでいらっしゃる方が多いことはとても残念です。せっかく大きな決断をして矯正治療を始めたのだから矯正をして本当によかったと感じてほしいですね。

矯正治療は歯列全体、さらには顔貌まで変化し、期間も長期にわたるため他の歯科治療に比較してトラブルが起こりやすい分野なのです。トラブルの相談内容は様々なのですが、一番感じたのは患者さんと歯科医のコミュニケーションが円滑であれば防げたトラブルが非常に多かったということです。そこでトラブルを防ぐ方法をご提案したいと思います。

矯正治療中にこんな不安を感じたことはありませんか?

・歯がとても痛い
・歯が動いている感じがしない
・綺麗になるどころか隙間が空いてきている
・口元の突出が全く治ってない気がする
・いつ治療が終わるのだろう?
他にもいろんな不安があると思います。

そんな時、すぐに歯科医に質問していますか?質問してその場で解決できればいいのですが・・・・・

・質問して歯科医との関係が悪くならないか心配で質問できない
・歯科医がとても忙しそうで質問しづらい
・一応質問してみるが、説明の内容がいまいち理解できない

こんな理由で結局もやもやしたまま治療を受けているうちに不安がどんどん大きくなって矯正治療や歯科医に対する不信感がつのる。それが歯科医に伝わって歯科医との関係も悪化する。するとますます質問しにくくなる。という事態に陥ってしまいます。

結論から言いますと、ちょっとでも不安なこと、疑問に思ったことはその場ですぐに質問して下さい。その場ですぐに回答が得られるとは限りませんが、とにかく不安があることを担当医に伝えることがポイントです。

歯科医の側の事情として、夕方や土日の診療はとても込み合っていてなかなか患者さんとお話しする時間が取れないものです。私自身も治療終了後のアンケートで、診療前と診療後にその日の治療内容の説明を聞きたかったという意見を頂くことがあり反省しているのですが、時間的に厳しいことも事実です。

そこで提案ですが、まず説明を聞きたいことを担当医に伝えて、担当医の都合のつく時間に再度時間を取ってもらってください。

当院も夕方・土日は非常に込み合っているため、私も患者さんに時間がないことを伝え、改めて時間を取って頂くことにしています。歯科医側が患者さんの不安を感じて先回りできればいいのですが、患者さんの不安に気付けないこともあります。まずは患者さんから不安・疑問があることを伝えて頂きたいのです。

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